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実務の参考になる!「訪日ムスリム旅行者対応のためのアクション・プラン」発表

ムスリム女性
増加するムスリム旅行者に国も力を入れている

既に実務対策をしている方はばっちり?

 少し、ブログにするのが遅くなりましたが、5月末に観光庁の報道発表で「訪日ムスリム旅行者対応のためのアクション・プラン」の骨子が公表されましたね。皆さんはもうチェックされましたか?

 

 「観光庁研修テキスト」以外に参考にできる資料が少ないなか、このような発表はとっても助かりますね!それではその概要を「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」の発表資料から追っていきましょう!(グレー部分が発表の引用部分です)


ムスリム旅行者受入の状況

 今回は発表された概要のなかでも試験に出そうな箇所、アクションプラン策定の背景の部分をピックアップしてみました。それがこちら。

  • 平成29年の訪日外国人旅行者数はマレーシアからは前年比12%増の約44万人、インドネシアからは前年比30%増の約35万人とムスリムの多い東南アジアの国からの訪日外国人旅行者が増加。
  • ムスリム旅行者の目線で旅行先国を評価した指標によれば、我が国の食事対応の充実度、礼拝スペースの充実度などの項目での評価は低く、ムスリム旅行者の規模も欧米や東アジアの国々と比べても少ない。
  • 訪日外国人消費動向調査(平成29年)では、マレーシア、インドネシアとも訪日前に期待していたこととして、「日本食を食べること」が最多であるが、訪日経験のあるムスリムや、ムスリム向けツアーを扱う旅行会社からは、以下のような声が上げられており、特に和食や郷土食の食事環境整備が求められている。
    • ■「食べ物やその成分の表示が不十分であることに困っている」
    • ■「食事ができるお店が少ないことに困っている」
    • ■「礼拝できる場所が少ないことに困っている」
    • ■「ムスリム対応を行っている施設の情報が不十分であることに困っている」

 「通訳案内の実務」はとにかく出題の傾向が読めません。というのも、作成側も問題に取り込みづらいような「ガイドとしてのマインドセット」のような内容がテキストを多く占めているからです。

 その中でも、やはりテキストの中で数字になっていたり、リスティングされているような部分が作成側も出題にしやすそうですよね?というわけで、このようなデータは必ず押さえておきたいものです。

ムスリム圏の訪日旅行者数

 まずは数字。今回の発表資料と観光庁研修テキストでは対象に取り上げているデータが異なりますので、できれば両方覚えておきましょう。

「アクションプラン」(平成29年のデータ)

旅行者数
マレーシア 約44万人
インドネシア  約35万人

「観光庁研修テキスト」(平成28年のデータ)

旅行者数
マレーシア 約39万人
インドネシア  約27万人

ムスリムの方達が困っていること

 最近はインバウンドの方々の訪問地もゴールデンルートに限らず、地方まで多様化してきましたね。ただその中でムスリムの方達に立ちはだかる壁が、宗教対応。観光庁研修テキストにも地方部においては、食品表示を含め、訪日外国人旅行者ごとの生活文化への対応ができている施設は少ない。」と現状に対する指摘が記載されています。

 アクションプランで取り上げられているのは、成分の表示が不十分であることや、礼拝の場所の不足。アクションプランに取り上げられているということは、国も注目しているということであり、したがって国家資格である全国通訳案内士試験でも出題される可能性があるのではないでしょうか!?これらに関するご自分の知識を確認してみましょう!以下の簡単な質問に答えてみてください。(クリックで答えが開きます。)

 

Answer 

 

1.「豚」

2.「アルコール」

3.「血液」

4.「宗教上の適切な処理が施されていない肉」

 

 禁止される食材等に関しては、かなりの注意が必要です。まず、豚に関しては、食べることだけでなく、見ることも嫌悪する人が多いです。また、「豚を想起させる名称の料理」は、たとえ食材に豚が使用されていない場合でも感覚的に拒絶されることがあります。

 アルコールなども「料理酒」「調味料」(みりんなど)「香り付け」「デザート」など様々な料理に使われることがあり、特に配慮を要する食材です。

 

 

Answer. 1日5回

 

 礼拝は日の出前・正午ごろ・日没前・日没直後・夜の1日5回で、クルアーンによって定められた方法で行われます。クルアーンとはイスラム教の聖典です。1回の礼拝に要する時間は通常5~10分。

 

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