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通訳案内士試験 2次質疑対策|通訳問題のよくある悩みと解決法その2

1分で通訳しきれない…

前回の記事では、メモ取りの悩みについて、アイデアをいくつかご提案致しました。今回の悩みは、引き出せるメモを取れた後の実際のアウトプット。一文がやたらに長くなってしまうことはありませんか?通訳問題は1分の制限があるので、一文が長くなってしまうと全てを訳せずに、かなりのマイナス評価になることも。今すぐ修正しましょう!


日髙恭子先生:外務省の通訳研修講師を始め、朝日カルチャーセンター新宿校通訳講座などの講師を歴任。
日髙恭子先生:外務省の通訳研修講師を始め、朝日カルチャーセンター新宿校通訳講座などの講師を歴任。

1分で訳しきるためには?

メモ取りが少しできるようにはなったんですが、実際にアウトプットしようとすると、一文がひどく長くなって時間内に全部を訳しきれません…。

もしかして聞こえた通りの表現のまま訳出をしようとしていませんか?

え、日本文通りに訳さないと駄目なのではないですか?

通訳は、聞こえた日本文通りに訳出するのではなく、聞こえた日本文の意味通りに訳出できればいいのです。この点を理解していると、文をコンパクトにまとめられますよ。下の例は、どちらも同じ事を言っていますが、②のほうが二つの文になっていて話しているほうも聞いているほうもクリアですよね。

ココがポイント!

夢窓国師によって築かれたこの庭園は、日本の枯山水庭園の最高峰と評されており、禅の精神性も反映されている。(⇦一文が長い!)

① This garden, which was created by Musou Kokushi, is regarded as the best Dry Landscape Garden in Japan, and it is reflected in Zen spirit.

② Musou Kokushi created this garden reflecting Zen spirit. It is regarded as the best Dry Landscape Garden in Japan.

確かに…①のようにそのまま訳出しようとすると、途中で言いながら、自分でもどこまでをつぶしたかがわからなくなりますよね。

短く、なるべく複雑ではない文で訳す、これが鉄則ですね。受動態などはなるべく能動態などにしたり、withやbyなどの前置詞を駆使しながら、シンプルにまとめていきましょう。

このテクニックを使うためには、しっかりと日本文の内容を理解する必要がありますね。

その通りです!前回の記事でもお伝えしましたが、メモを取るときも頭からそのまま取っていくのではなく、少しガマンしてまとまりで追っていくようにしましょう。

わかりました!


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