どうにもならない質問の時はどうする?
今年から新たに追加される「全国通訳案内士として求められる対応に関する質疑」。実際のガイドの現場で見られるような説明やトラブルに関する質疑応答が出題されそうですが、中には、ガイド一人では解決、判断が難しいシチュエーションもあるはず。そんな時は、どのように答えれば良いのでしょうか??
ガイド一人で勝手に判断するような答えはNG?
ガイドならば、機転を利かせて華麗に行動!というのは、トラブルの程度によっては許容範囲かもしれませんが、多くの場合はNG。もしかしたら、大本の旅行会社に迷惑をかけてしまうことも…。
ガイドになった方でも忘れがちですが、旅行の契約を結んでいるのは、「旅行者」と「ガイド」だけではありません。一番大事になる関係は、「旅行者」と「旅行会社」です。もしガイドが、間違ったトラブル対応をしてしまったら、最終的にその責任を負うのは、ガイドではなくガイドをアサインした旅行会社なのです。
お客様とのトラブルが発生してしまいそうなときは、まず第一にエージェントさんに報告するのが、要になります。
これだけは覚えておきたい!魔法のフレーズ
というわけで、お客様が旅程外の行動をリクエストしたシチュエーションを想定してみましょう。エージェントに確認したいときに、使えるフレーズ例をご紹介します。
OK, I understand you would like to do ~, and I'll do my best to help you. But I can't make a decision about that. So, we need to check with the travel agent.
当たり前ですが、ガイドは誠実さを見せることが必要不可欠です。ぶっきらぼうにただ一言、「I will check with the travel agent.」と言っただけでは、点数はもらえないでしょう。
True Japan Schoolのネイティブ講師陣の一人が教えてくれた秘儀をご紹介しますね。「サンドウィッチ論法」です。
対応するときは「Soft Hard Soft」
上のフレーズは、まさにSoft→Hard→Softの順ですよね。
OK, I understand you would like to do ~, and I'll do my best to help you. But I can't make a decision about that. So, we need to check with the travel agent.
最初には、まずお客様への共感を見せましょう。こちらの思いをくみ取ってくれているな、思わせることが誠実さに繋がります。
そして、相手との壁を取り払ったあとで、こちらの言い分を丁寧に伝えましょう。最終的にはエージェントに相談してみるともう一度提案することで、ぶっきらぼうに言うより、「このガイドは自分のために動こうとしてくれている」と思ってくれるでしょう。今年から評価項目にホスピタリティが追加されたことを考えると、このような小さな点も見逃せないですよね。
もちろんこれだけでは対応できませんよ!
こういった魔法のフレーズは、覚えておくにこしたことはありません。…が、いつまでも魔法は続かないですよね。もし複数回質問が出てこれを繰り返したらマイナスでしょうし、「なんでタトゥーを入れていると温泉に入れないんだ?」など、このフレーズだけでは対応できないようなシチュエーションも様々にありますよね。
True Japan Schoolでは、現在、質疑応答の模範解答を含めた演習映像を鋭意作成中です。完成の暁には、お読みいただいている皆様にすぐにお知らせ致しますね。乞うご期待ください!
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